2011年3月11日の福島原発事故の
責任は、
重い。
復興よりも
大事な事が、あるはずだ。
負の遺産だけを次の世代へ、渡していいのか!
それは、
2011年3月11日に起きた。
東京電力福島第一原子力発電所の事故後、現在も廃炉向け作業進行中である。
廃炉終了は2050年ごろとされているが現実には、いつ終わるかわからない。
最終目的は、溶融した核燃料の取出して処理することである。
その為に、多くの人員及び莫大な資金が投入されます。
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廃炉・賠償費として、21.5兆円(2016/12/09,日本経済新聞より)
これは、負の遺産である。
このまま負の遺産だけにしてしまっていいのか!
この『つけ』は、確実に次の世代へ引き継がれて行くのです。
我々の世代は、原子力発電による恩恵を得て、事故が起きたら未来の世代の分を使い込んで『復興』させるなんて、調子よすぎると思わないのだろうか!
確かに、『復興』により『次の世代へ負の遺産を残さない』これは、素晴らしいことだ。
ここで、
決して、忘れてはならない事がある。
それは、【次の世代の資産を使い込んでいる事】なのだ。
だから、優先させるべきは、『次の世代へ負の遺産を残さない事』で、次に『復興』になるはずです。
これに、言い訳なんて必要ない。
こんなの、少し考えれば分かる事ではないか!
私の実家は、福島県にあって野菜は一早く出荷制限で出荷できなくなるわ、甥っ子の仕事は無くなるわで、大変だったわ。親戚の家は海沿いだったので家なんてないし、残ったのは人の命だけだった。
でも、こんなところに住んでる母でさえも今は、何も文句なんて言っていない。
ただ、一言だけだ
「命あれば、なんだってできる。いい世の中になったよ。住むところ、食べること、着るもの、何も困る事がない」
戦争体験した母からしてみれば、衣食住が困らないなら、それで十分なことです。
それ以外に何が必要なのか?
母の世代は、戦争により破壊された日本と膨大な借金の負の遺産を、見事に無くしたのです。それだけでなく、素晴らしく世界に誇れる豊かな国にしたのです。
我々が作りだした負の遺産は、次の世代へ引き継ぎさせてはいけない。
何としてでも、次の世代への負の遺産は無くさなければならない。
我々の世代は、安易な平和を享受し、容易な生活をし得た、恵まれた世代だと思うのです。
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出典:http://www.imart.co.jp/houshasen-level-jyouhou-old26-2.1.html |
今日も
原発の廃炉に向けて作業が行われています。
ロボットが開発されている。放射能除去装置が改良されている。新たな接合技術が生み出されている。
それだけではない、防護服・健康調査方法・製品の素材・労働条件や地域社会の再生についてなど、ありとあらゆるものが改良および開発されています。
例えば、作業員の高年齢化に伴う筋力不足を補うロボット、快適に作業するための防護服などです。こんな物は、以前から有ったものですが凄いスピードで良くなってきています。
これらは、すべて国が資金を出して企業が行っているのです。
そして、企業が社の威信を賭けて凌ぎ合って製品の開発を行っています。
これにより、技術的に他国は追従できないくらいになっています。
以前、ある物で『こんなだったらいいな~。』って思っていたことがあったし、もし出来たら使ったみたいと思っていた物がある。その時は、企業も利益が少ないので製品の開発には力を入れていなかった。
今その製品は、改良に改良を重ねられて日々進化していることを知りました。もしかしたら、使えるかもしれない。(原発の廃炉作業以外で、休日のレジャー関連として十分に使える大変便利な製品です。)*現在、廃炉作業にすべて投入されているので入手出来ない。
国が、企業が本気モードで取組だしています。
そんなの当然だと思う。
これだけ、次の世代の莫大なお金を使い込んでいるのだから。
この負の遺産を帳消しにするだけの物を、創りださなければならない、としたらどこにあるだろうか!
ここ原発廃炉作業の中から創りだす以外にないのです。
この廃炉作業は、今までにない高度な技術を必要としている。
だから、今までにないより優れたものが創り出される可能性を秘めているのです。
これは、明らかに皮肉です。
これで良いと思うしここで創り出すことが、最も良いことだと思います。
この廃炉作業で、より優れたものを創り出して欲しい。
ここで、培われた様々な技術・物やシステムは、日本の未来の次の世代に役に立つ筈です。
いいえ、
私たちには、必ず次の世代に役に立たせなければならない、
重い責任があるのです。
何が何でも、負の遺産だけを次の世代へ渡してはいけない。
2011年3月11日の原発事故の責任は、限りなく重い。
次の世代に、負の遺産だけを引き渡すことだけは、断じてしてはいけない。